Dashboard Designの話に移る前に、少し「なぜデータ可視化が必要か」という意義について書いてみようと思います。
主に以下を参考にしています。
まずはBusiness Intelligenceについて
データ可視化といわれる活動は、大別してInfographics系とBusiness Intelligence系に分かれているように思います(本当はもっと細かく分かれそうですが)。
自分が本コラム等で扱う内容は、基本的にBusiness Intelligence(以下BIと記載)の文脈です。また、いわゆるダッシュボードも基本的にはBIの文脈で作成、使用されることが多いように思います。
つまり本コラムで取り扱うデータ可視化はBI領域に含まれていますので、まずはBIについてお話します。
BIの定義
ここではTableau社のホワイトペーパーの内容を参考にし、以下と定義します。
Business Intelligenceとは、ビジネスパフォーマンスを最適化するために、ビジネスの運営や活動から得られるデータを収集、保存、分析、共有するプロセスや方法の総称。
いくつかBIの例を例示します。
レポート作成
データ可視化
統計分析、データ分析
データ準備
etc...
BIがビジネスパフォーマンス最適化を目的としていることは分かりました。
それは売上上昇かもしれませんしコスト削減かもしれませんし、何か別の目的化もしれません。
ところでビジネス最適化のアクションは、極端な話BIやデータを使わなくても実施できます。
どうして昨今BIの重要性が増しているのでしょうか。
どうしてBIが重要か
十人十色の回答がありますが、ここでは自分の意見を簡潔に述べておきます。
背景
情報化社会の影響もあり、社会情勢は恐ろしく変化しやすい時代になりました。
多くの物事が計測されるようになり、いわゆるデータ化が進みました。
計測されているデータ量は日々増大しており、より多くの情報を扱うことが求められるようになりました。
必要なこと
変化に気づくために、情報を取得しやすくすること。
集めた情報のアクセス性と可読性と鮮度を向上、担保すること。
何か疑問や変化があった際に、その原因等を早く分析できるようにしておくこと(変化と分析の速度感を合わせること)。
分析結果を意思決定者にシェアするための環境を整えること。
そもそも分析結果を見やすくすること。
意思決定により行うアクションの結果もまた測定可能しておくこと。
BIの意義
スピード感を担保した状況把握 → 分析 → 意思決定 → アクションを支援するため。
利用可能なデータを最大限利用するため。
要は「この変化の激しい&データ化の時代において、BI活動していないと取り残されますよ」ということが自分のスタンスです。
個人的にはBIの意義は、下図のOODAループを高速に実施するためという文脈で理解しています。OODAループ自体は出典として載せているリンク先をご参照ください。
上記の文脈を基礎にすると、データ可視化というBI手法の一つの重要性は
「データ可視化を用いた『見てすぐに分かる』形でのOODAループ高速実施を支援するため」
という形で自分は定義しています。
最後に
今回はデータ可視化の意義について書いてみました。
ただ個人的には、自分が人に説明するための「自分の言葉」を、データ可視化の意義説明のために持っておくと良いと思います。
誰かを説得するためには、単なる情報や事例の共有のでは不十分で、語り手の言葉が必要だと思います(いわゆるストーリーテリングです)。
ご質問等はTwitterまたはLinkedinまでよろしくお願いします。それでは。